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最近では、罹患者数が減り続けていたはずの梅毒が2010年を境に再流行しており、特に若年者の女性に罹患者が増加しています。
将来的に出産を控えている年齢の女性に罹患者数が増えていることは、母体だけでなく、子供の健康にもかかわってきますので非常に問題です。
今回は、梅毒と口腔の関係について解説していきます。
梅毒とは?
まず、皆さんは梅毒についてどの程度知っていますか?
梅毒とは、性感染症の一種で梅毒トレポネーマと呼ばれる細菌が原因で起こる病気です。
梅毒は抗菌薬が開発されている現代では命にかかわる病気ではなくなっているため、それほど脅威に感じている方は少ないかもしれません。
しかし、梅毒は治療を受けず放置したままでいると、大動脈瘤・髄膜炎・神経障害・臓器障害を引き起こし、死に至る可能性がある恐ろしい病気なのです。
梅毒は潜伏期間を経て進行の過程が4段階に分けられます。
1期(感染から約3週間~3か月)では陰部、肛門、口腔内にしこりや潰瘍が発生します。
2期(3か月~3年)では全身に梅毒性バラ疹と呼ばれる赤い発疹が出ます。
3期(3年~10年)では皮膚・筋肉にゴム腫と呼ばれるゴム状の腫瘍が発生します。
4期(10年以降)全身の臓器障害や神経障害などの重篤な症状が発生します。
治療法としてはペニシリン系抗菌薬を用いる薬物療法が基本になりますが、体内から原因菌が死滅するまで抗菌薬の服用を続ける必要があります。
予防法としては、コンドームの使用・性行為前の性病検査が有効です。
梅毒と口腔の関係
それでは、梅毒が一体口腔とどのようにかかわっているのでしょうか?
梅毒は初期症状では、咽頭痛が生じたり、軟口蓋(いわゆるのどちんこ周辺)や舌に乳白色の粘膜斑、口角のびらんが生じることがあります。
また、妊娠中に母体が梅毒に感染すると、その子供には歯の先が欠損したハッチンソン歯と呼ばれる特徴的な歯が萌出することがあります。
これは、胎児が梅毒に先天的に感染して先天性梅毒となることで、歯のエナメル質の形成不全が起こることによるものです。
エナメル質が欠損しているため、通常の歯よりも虫歯になりやすい、歯の硬度が低いというデメリットがあります。
また、歯の形がいびつであるなど審美的な問題もあります。
ハッチンソン歯は乳歯だけでなく永久歯にも発生し、自然に治ることはありません。
したがって、医師だけでなく小児歯科医、審美歯科医と連携して治療する必要があります。
このように、梅毒は感染者本人だけの問題でなく、子供にも悪影響があります。