体調が気になる冬に旬を迎えるみかん。
薬膳というイメージをもっている方は、少ないのではないでしょうか。
しかし、みかんは古くから薬膳として使われている食材のひとつです。
「みかんが黄色くなると医者が青くなる」というようなことわざがあるように、
栄養が豊富で、さまざまな効果が期待できます。
今回はみかんの薬膳的効能やおすすめの食べ方について紹介します。
みかんの薬膳的効能
みかんの主な薬膳的効能は胃腸の働きを助け、消化吸収を促すことです。
具体的な効果としては
・食欲増進
・胃痛・吐き気の緩和
・胸やけの解消
などがあげられます。
食欲のない時や風邪の予防に適した食材です。
おすすめの食べ方
みかんのおすすめの食べ方を紹介します。
みかんの筋や薄皮は触感が悪いからと除く人も多いのではないでしょうか。
筋の部分は、痰や咳をしずめる他、体内の気や血液のめぐりを良くするはたらきがあるため、
みかんを食べるときはなるべく除かずにそのままにするといいです。
また、昔から中国ではみかんは実だけではなく、皮の部分も捨てることなく利用されているようです。
完熟したみかんの皮の部分を乾燥させたものを陳皮といいます。
あまり聞きなじみがない食材かもしれませんが、
陳皮は実の部分より栄養価が高いとされ、漢方薬や香辛料としても利用されています。
皮を捨ててしまうのではなく、陳皮として活用していただくのがおすすめです。
陳皮の薬膳的効能
陳皮には気の巡りをよくする作用もあり、ストレスなどで滞った気を巡らせる働きがあります。
その他にも身体の余分な水分をとり、痰が絡むときにスムーズに外に出してくれるという作用や、
のどや胸のつかえをとりのぞく効果も期待できます。
漢方薬や市販の胃腸薬などに配合されていたり、
身体を温める作用から、お茶としてだけでなく、入浴剤としても古くから利用されています。
「陳皮なんてどこに売ってるの?」と疑問に思った方もいるかもしれませんが、
陳皮はご家庭で簡単に作ることができます。
まずは果実をおいしく食べた後、皮を細かく刻みます。
刻んだ皮を風通しの良いところで3日ほど干し、カラカラになるまで乾燥させたら完成です。
味噌汁などに混ぜたり、ケーキやクッキーなどのお菓子作りでも使うことができます。
しかし、ひとつ注意点として外国産のみかんなどには多くの農薬がついている場合があります。
食用にする場合はできるだけ、無農薬のものを選ぶようにしましょう。
<こんな方におすすめ>
・食欲がない方
・痰が絡みやすい方
・冷えが気になる方
まとめ
今回はみかんの薬膳的効能やおすすめの食べ方について紹介させていただきました。
みかんは実にも皮にも栄養がたっぷりあるため、捨てるところなくすべて活用することができます。
体調を崩しやすい冬は、ぜひ栄養満点なみかんを食べて乗り切りましょう。